
リスボン滞在の3日目、10月12日(月)は、リスボンを出て西の海沿いを1日かけて回りました。カスカイスの港から始めて、ボカ・ド・インフェルノ、ギンショ海岸、ユーラシア大陸のいちばん西のロカ岬、最後はシントラです。
朝から雲ひとつない青空。海沿いを走る日にこれ以上ない天気で、朝ごはんの時点でもうわくわくしていました。
途中で電動キックボードに乗ったり、砂丘を歩いたりと、思っていた以上に盛りだくさんの1日になりました。回った順に書いていきます。
目次
カスカイスの浜と港
お昼の12時ごろ、カスカイスに着きました。リスボンの西にある海辺の町で、港のすぐ横に小さな砂浜があります。


湾にはヨットがずらっと浮かんでいて、10月なのに夏の終わりみたいな景色でした。砂浜でのんびりしている人もいます。

海沿いは石畳の広場になっていて、奥には塔のある古い邸宅が建っています。日差しが強く、石畳が白く光っていました。

港の街灯には、カモメが1羽。こちらを気にする様子もなく、のんびり海を眺めていました。

少し西へ歩くとマリーナです。陸に上げられたヨットがぎっしり並んでいて、この町が海とともにあるのがよく分かります。


その先の小さな入り江には、白と青のしま模様のサンタ・マルタ灯台が立っています。緑色の水と灯台の組み合わせがかわいくて、何枚も写真を撮ってしまいました。
ボカ・ド・インフェルノ(地獄の口)
灯台から海沿いを歩いて、12時40分ごろにボカ・ド・インフェルノへ。「地獄の口」という意味の名前です。

海に削られてできた岩場で、波の荒い日は岩の穴に波が打ちつけて、大きな音としぶきが上がるそうです。
この日はおだやかな日でしたが、それでも崖の下では波が白く泡立っていました。のぞき込むと、けっこう足がすくみます。


まわりはごつごつした岩場で、海沿いに黄土色の崖が続いています。町の中心からすぐなのに、景色が一気に荒々しくなるのがおもしろいところです。
電動キックボードで海沿いを北へ
ここから先は、海沿いの道を電動キックボードで走りました。乗ったのは、カスカイスの町なかや海沿いの停め場にあるシェアの「Bird」。水色のキックボードです。

海沿いの道は、草地と岩の間をまっすぐ伸びていきます。風を切って走るのが本当に気持ちよくて、この日いちばん楽しかった時間かもしれません。


途中には赤い頭の灯台があり、道路の横には赤い自転車レーンが続いています。キックボードでも走りやすい道でした。
13時半前、ギンショ海岸の近くの停め場でキックボードを返しました。
ギンショ海岸のムシャショで昼ごはん
お昼は、ギンショ海岸の岬に建つ「エスタラージェン・ムシャショ(Estalagem Muchaxo)」のレストランへ。ホテルとレストランが一緒になった建物です。

レストランは1944年創業。ホテルのほうは17世紀の砦の跡に建っていて、あたりはシントラ・カスカイス自然公園の中です。

建物の下には、岩場を囲った海水のプールがありました。すぐうしろで大西洋の波が砕けていて、迫力満点です。

席は海側の窓ぎわ。3人で魚介のごはん鍋、焼き魚、グラタンのような料理を頼んで、取り分けて食べました。


ごはん鍋はエビとムール貝がごろごろ入っていて、スープをたっぷり吸ったお米がおいしかったです。焼き魚もシンプルな味つけで、海を見ながら食べると格別でした。
キックボードで走ってきたあとなので、お腹もぺこぺこ。気づけば1時間近くゆっくりしていて、このあとの予定が少しずつ押していきます。

食後に外へ出ると、目の前は白く波立つ大西洋。カスカイスの湾とはまったく違う、外海の荒い波です。

クレスミナ砂丘の木道
15時すぎからは、ギンショ海岸の裏に広がるクレスミナ砂丘を歩きました。砂丘の中に木の遊歩道が通っています。


遊歩道の長さは1,000mほど。砂丘はシントラ・カスカイス自然公園の中にあって、ギンショからクレスミナにかけて66haもあるそうです。

少し高いところに上ると、砂丘の向こうに海と岬が見えました。草のかたまりがあちこちにあって、砂漠とはまた違う景色です。


砂はさらさらで真っ白。靴に砂が入るのもかまわず、つい砂丘の上まで歩いてしまいました。

反対側には、シントラの山が見えます。このあと向かうロカ岬も、この山の海側の先にあります。
ロカ岬
16時ごろ、ロカ岬に着きました。ユーラシア大陸のいちばん西のはしです。

岬には、十字架をのせた石の碑が立っています。碑のプレートには、カモンイスの「ここに地終わり、海始まる」という一節と、「ヨーロッパ大陸の最西端」の文字。北緯38度47分、西経9度30分、海抜140mとも刻まれていました。
何度も写真で見てきた場所ですが、実際にこの碑の前に立つと、来たんだなとじーんとしました。

丘の上には、赤い頭の灯台があります。1772年から灯りをともしている灯台で、ポルトガルの海岸で今も動いている灯台では2番目に古いそうです。
碑のまわりは観光客でかなりにぎやか。記念撮影の順番待ちもできていました。
シントラのレガレイラ宮殿
ロカ岬からシントラの町へ移動して、17時20分ごろにレガレイラ宮殿(キンタ・ダ・レガレイラ)に入りました。
10月から12月は10時から18時30分まで開いていて、最後に入れるのは17時30分。入場は30分ごとの時間指定です。ぎりぎりの時間で、着くまでちょっと焦りました。
| チケット(2026年) | 料金 |
|---|---|
| 大人(18〜64歳) | 20ユーロ(約3,500円) |
| 6〜17歳・65歳以上 | 15ユーロ(約2,700円) |
| 家族(4人まで) | 60ユーロ(約10,600円) |
| 5歳以下 | 無料 |
宮殿と庭をつくらせたのはカルヴァーリョ・モンテイロという人で、設計はイタリアの建築家ルイジ・マニーニです。
いちばんのお目当ては、らせん階段で地下へ下りていく「イニシエーションの井戸」。階段を下りながら見上げると、石のアーチが何層も重なっていて、不思議な空間でした。
庭には洞窟や滝、池にかかる石の橋もあって、宮殿の中には壁画の部屋もあります。30分ほどではとても回りきれず、駆け足になってしまいました。
なお、レガレイラ宮殿は公式のきまりで、敷地内で撮った写真を公開するには許可が要るとされています。なので、ここでは中の写真は載せていません。
シントラのお菓子と、電車でリスボンへ
宮殿を出たら、シントラの町なかのカフェでひと休み。シントラ名物のお菓子をいくつか頼みました。

手前の皿は、丸い焼き菓子が3つと、紙に包まれたお菓子が1つ。包み紙には「pastéis da Cruz Alta」とありました。
この「クルス・アルタ」は、シントラの老舗ピリキータのお菓子。卵のクリームとアーモンド、白いんげん豆のあんをパイで包んでいて、名前はシントラの山のいちばん高いところから取っているとのこと。

奥の皿の細長いパイが、シントラ名物のトラヴセイロ(枕という意味)。パイ生地に卵の甘いクリームとアーモンドを包んで、砂糖をまぶしたお菓子です。
サクサクの生地の中から、甘いクリームがとろっと出てきます。歩き回ったあとの体にしみる甘さでした。
そのあとは電車でリスボンへ戻りました。19時すぎにはもう車内です。シントラ線はリスボンのロシオ駅やオリエンテ駅と結んでいて、ロシオまでは40分ほどです。リスボンとシントラの往復のきっぷは5.10ユーロ(約900円)です。
夜は、泊まっていたジ・アイヴェンスのレストランROCCOで夕ごはん。お昼が遅くなったので、予約を21時30分にずらしてもらっていました。夕食の様子は宿泊記のほうに書いています。
この日の流れ
| 時刻 | 場所 |
|---|---|
| 12:00 | カスカイスの浜と港 |
| 12:20 | サンタ・マルタ灯台(徒歩) |
| 12:40 | ボカ・ド・インフェルノ(徒歩) |
| 13:15〜13:30 | 海沿いの道(電動キックボード) |
| 13:35〜14:20 | ムシャショで昼ごはん |
| 15:10〜15:30 | クレスミナ砂丘(徒歩) |
| 16:05 | ロカ岬 |
| 17:20〜17:50 | レガレイラ宮殿 |
| 18:25 | シントラのカフェ |
| 19:10ごろ | 電車でリスボンへ |
こうして並べてみると、12時から19時までの7時間でかなり詰め込んでいます。お昼にのんびりしすぎて、後半は少し駆け足になりました。
よかったところ・気になったところ
よかったところ
- 海沿いの道を電動キックボードで走れて、景色が次々に変わる
- ムシャショは窓の外がすぐ大西洋で、魚介料理を食べながら海を眺められる
- クレスミナ砂丘は木道があって、砂丘の中を気軽に歩ける
- ロカ岬の碑の前に立つと、大陸の端まで来た実感がわく
気になったところ
- 見どころが海沿いに散らばっていて、1日で回ると移動が多い
- レガレイラ宮殿は最終入場が17時30分で、午後遅くに行くと時間が足りない
- ロカ岬は観光客が多く、碑の前の写真は順番待ちになる
まとめ
カスカイスの港から、ボカ・ド・インフェルノ、ギンショ、クレスミナ砂丘、ロカ岬、シントラまで。リスボンの西の海沿いを、1日でぐるっと回ってきました。
いちばんの思い出は、海沿いの道をキックボードで走った30分と、そのあとのムシャショのごはんです。晴れた日に行けて、本当にラッキーでした。
レガレイラ宮殿はもう少し時間をかけて見たかったので、次に来るときは、シントラだけで1日使うつもりです。