ロカ岬の崖の上から見た大西洋と、海に突き出した岩
ロカ岬の崖から見た大西洋

リスボン滞在の3日目、10月12日(月)は、リスボンを出て西の海沿いを1日かけて回りました。カスカイスの港から始めて、ボカ・ド・インフェルノ、ギンショ海岸、ユーラシア大陸のいちばん西のロカ岬、最後はシントラです。

朝から雲ひとつない青空。海沿いを走る日にこれ以上ない天気で、朝ごはんの時点でもうわくわくしていました。

途中で電動キックボードに乗ったり、砂丘を歩いたりと、思っていた以上に盛りだくさんの1日になりました。回った順に書いていきます。

目次
  1. カスカイスの浜と港
  2. ボカ・ド・インフェルノ(地獄の口)
  3. 電動キックボードで海沿いを北へ
  4. ギンショ海岸のムシャショで昼ごはん
  5. クレスミナ砂丘の木道
  6. ロカ岬
  7. シントラのレガレイラ宮殿
  8. シントラのお菓子と、電車でリスボンへ
  9. この日の流れ
  10. よかったところ・気になったところ
  11. まとめ

カスカイスの浜と港

お昼の12時ごろ、カスカイスに着きました。リスボンの西にある海辺の町で、港のすぐ横に小さな砂浜があります。

カスカイスの湾と、沖に並ぶたくさんのヨット
カスカイスの港の横の砂浜と、ヤシの木と白い建物

湾にはヨットがずらっと浮かんでいて、10月なのに夏の終わりみたいな景色でした。砂浜でのんびりしている人もいます。

カスカイスの海沿いの石畳の広場と、塔のある古い邸宅

海沿いは石畳の広場になっていて、奥には塔のある古い邸宅が建っています。日差しが強く、石畳が白く光っていました。

カスカイスの港の街灯にとまったカモメと、うしろの漁船

港の街灯には、カモメが1羽。こちらを気にする様子もなく、のんびり海を眺めていました。

カスカイスのマリーナに陸揚げされたたくさんのヨット

少し西へ歩くとマリーナです。陸に上げられたヨットがぎっしり並んでいて、この町が海とともにあるのがよく分かります。

入り江の先に立つ白と青のしま模様のサンタ・マルタ灯台
入り江に面したサンタ・マルタ灯台と、隣の古い邸宅

その先の小さな入り江には、白と青のしま模様のサンタ・マルタ灯台が立っています。緑色の水と灯台の組み合わせがかわいくて、何枚も写真を撮ってしまいました。

ボカ・ド・インフェルノ(地獄の口)

灯台から海沿いを歩いて、12時40分ごろにボカ・ド・インフェルノへ。「地獄の口」という意味の名前です。

ボカ・ド・インフェルノの崖にあいた穴と、下で白く泡立つ波
ボカ・ド・インフェルノ

海に削られてできた岩場で、波の荒い日は岩の穴に波が打ちつけて、大きな音としぶきが上がるそうです。

この日はおだやかな日でしたが、それでも崖の下では波が白く泡立っていました。のぞき込むと、けっこう足がすくみます。

ボカ・ド・インフェルノのまわりのごつごつした岩場と、遠くの海
ボカ・ド・インフェルノの近くの、海に落ち込む黄土色の崖

まわりはごつごつした岩場で、海沿いに黄土色の崖が続いています。町の中心からすぐなのに、景色が一気に荒々しくなるのがおもしろいところです。

電動キックボードで海沿いを北へ

ここから先は、海沿いの道を電動キックボードで走りました。乗ったのは、カスカイスの町なかや海沿いの停め場にあるシェアの「Bird」。水色のキックボードです。

Birdの電動キックボードのハンドルと、海沿いの乾いた草地と遠くの山

海沿いの道は、草地と岩の間をまっすぐ伸びていきます。風を切って走るのが本当に気持ちよくて、この日いちばん楽しかった時間かもしれません。

道路の向こうに立つ、赤い頭の灯台と白い建物
海沿いの道路の横に続く赤い自転車レーン

途中には赤い頭の灯台があり、道路の横には赤い自転車レーンが続いています。キックボードでも走りやすい道でした。

13時半前、ギンショ海岸の近くの停め場でキックボードを返しました。

ギンショ海岸のムシャショで昼ごはん

お昼は、ギンショ海岸の岬に建つ「エスタラージェン・ムシャショ(Estalagem Muchaxo)」のレストランへ。ホテルとレストランが一緒になった建物です。

ギンショ海岸の岩場に建つ白いムシャショの建物と、うしろの山
ムシャショの建物

レストランは1944年創業。ホテルのほうは17世紀の砦の跡に建っていて、あたりはシントラ・カスカイス自然公園の中です。

ムシャショの岩場の上にある海水のプールと、うしろで砕ける大西洋の波

建物の下には、岩場を囲った海水のプールがありました。すぐうしろで大西洋の波が砕けていて、迫力満点です。

ムシャショのテーブルに並んだ魚介のごはん鍋、焼き魚、グラタン

席は海側の窓ぎわ。3人で魚介のごはん鍋、焼き魚、グラタンのような料理を頼んで、取り分けて食べました。

エビとムール貝が入ったトマト味の魚介のごはん鍋
魚介のごはん鍋
ハーブをのせた焼き魚と、サラダとレモン
焼き魚

ごはん鍋はエビとムール貝がごろごろ入っていて、スープをたっぷり吸ったお米がおいしかったです。焼き魚もシンプルな味つけで、海を見ながら食べると格別でした。

キックボードで走ってきたあとなので、お腹もぺこぺこ。気づけば1時間近くゆっくりしていて、このあとの予定が少しずつ押していきます。

ムシャショのそばの崖から見た、白く波立つ大西洋と岩場

食後に外へ出ると、目の前は白く波立つ大西洋。カスカイスの湾とはまったく違う、外海の荒い波です。

ギンショ海岸の岩場の上のプールと、その先の海と崖
動画から切り出し

クレスミナ砂丘の木道

15時すぎからは、ギンショ海岸の裏に広がるクレスミナ砂丘を歩きました。砂丘の中に木の遊歩道が通っています。

クレスミナ砂丘の低い草地の中を通る木の遊歩道と、奥の白い砂丘
砂丘の草地の中に続く木の遊歩道と、遠くの海

遊歩道の長さは1,000mほど。砂丘はシントラ・カスカイス自然公園の中にあって、ギンショからクレスミナにかけて66haもあるそうです。

クレスミナ砂丘の上から見た、砂地と低木と、海辺の建物と岬

少し高いところに上ると、砂丘の向こうに海と岬が見えました。草のかたまりがあちこちにあって、砂漠とはまた違う景色です。

風紋のついた白い砂丘と、遠くの海と岬
足あとの残る白い砂丘と、うしろの海と崖

砂はさらさらで真っ白。靴に砂が入るのもかまわず、つい砂丘の上まで歩いてしまいました。

草の生えた砂丘の向こうに見えるシントラの山と海沿いの崖

反対側には、シントラの山が見えます。このあと向かうロカ岬も、この山の海側の先にあります。

ロカ岬

16時ごろ、ロカ岬に着きました。ユーラシア大陸のいちばん西のはしです。

青空の下に立つロカ岬の石の碑と、上の十字架
ロカ岬の碑

岬には、十字架をのせた石の碑が立っています。碑のプレートには、カモンイスの「ここに地終わり、海始まる」という一節と、「ヨーロッパ大陸の最西端」の文字。北緯38度47分、西経9度30分、海抜140mとも刻まれていました。

何度も写真で見てきた場所ですが、実際にこの碑の前に立つと、来たんだなとじーんとしました。

ロカ岬の丘の上に立つ赤い頭の灯台と白い建物

丘の上には、赤い頭の灯台があります。1772年から灯りをともしている灯台で、ポルトガルの海岸で今も動いている灯台では2番目に古いそうです。

碑のまわりは観光客でかなりにぎやか。記念撮影の順番待ちもできていました。

シントラのレガレイラ宮殿

ロカ岬からシントラの町へ移動して、17時20分ごろにレガレイラ宮殿(キンタ・ダ・レガレイラ)に入りました。

10月から12月は10時から18時30分まで開いていて、最後に入れるのは17時30分。入場は30分ごとの時間指定です。ぎりぎりの時間で、着くまでちょっと焦りました。

チケット(2026年)料金
大人(18〜64歳)20ユーロ(約3,500円)
6〜17歳・65歳以上15ユーロ(約2,700円)
家族(4人まで)60ユーロ(約10,600円)
5歳以下無料

宮殿と庭をつくらせたのはカルヴァーリョ・モンテイロという人で、設計はイタリアの建築家ルイジ・マニーニです。

いちばんのお目当ては、らせん階段で地下へ下りていく「イニシエーションの井戸」。階段を下りながら見上げると、石のアーチが何層も重なっていて、不思議な空間でした。

庭には洞窟や滝、池にかかる石の橋もあって、宮殿の中には壁画の部屋もあります。30分ほどではとても回りきれず、駆け足になってしまいました。

なお、レガレイラ宮殿は公式のきまりで、敷地内で撮った写真を公開するには許可が要るとされています。なので、ここでは中の写真は載せていません。

シントラのお菓子と、電車でリスボンへ

宮殿を出たら、シントラの町なかのカフェでひと休み。シントラ名物のお菓子をいくつか頼みました。

大理石のテーブルに置かれた、粉砂糖のかかった細長いパイと、丸い焼き菓子の皿

手前の皿は、丸い焼き菓子が3つと、紙に包まれたお菓子が1つ。包み紙には「pastéis da Cruz Alta」とありました。

この「クルス・アルタ」は、シントラの老舗ピリキータのお菓子。卵のクリームとアーモンド、白いんげん豆のあんをパイで包んでいて、名前はシントラの山のいちばん高いところから取っているとのこと。

粉砂糖のかかった細長いパイ、トラヴセイロの皿
トラヴセイロ

奥の皿の細長いパイが、シントラ名物のトラヴセイロ(枕という意味)。パイ生地に卵の甘いクリームとアーモンドを包んで、砂糖をまぶしたお菓子です。

サクサクの生地の中から、甘いクリームがとろっと出てきます。歩き回ったあとの体にしみる甘さでした。

そのあとは電車でリスボンへ戻りました。19時すぎにはもう車内です。シントラ線はリスボンのロシオ駅やオリエンテ駅と結んでいて、ロシオまでは40分ほどです。リスボンとシントラの往復のきっぷは5.10ユーロ(約900円)です。

夜は、泊まっていたジ・アイヴェンスのレストランROCCOで夕ごはん。お昼が遅くなったので、予約を21時30分にずらしてもらっていました。夕食の様子は宿泊記のほうに書いています。

この日の流れ

時刻場所
12:00カスカイスの浜と港
12:20サンタ・マルタ灯台(徒歩)
12:40ボカ・ド・インフェルノ(徒歩)
13:15〜13:30海沿いの道(電動キックボード)
13:35〜14:20ムシャショで昼ごはん
15:10〜15:30クレスミナ砂丘(徒歩)
16:05ロカ岬
17:20〜17:50レガレイラ宮殿
18:25シントラのカフェ
19:10ごろ電車でリスボンへ

こうして並べてみると、12時から19時までの7時間でかなり詰め込んでいます。お昼にのんびりしすぎて、後半は少し駆け足になりました。

よかったところ・気になったところ

よかったところ

  • 海沿いの道を電動キックボードで走れて、景色が次々に変わる
  • ムシャショは窓の外がすぐ大西洋で、魚介料理を食べながら海を眺められる
  • クレスミナ砂丘は木道があって、砂丘の中を気軽に歩ける
  • ロカ岬の碑の前に立つと、大陸の端まで来た実感がわく

気になったところ

  • 見どころが海沿いに散らばっていて、1日で回ると移動が多い
  • レガレイラ宮殿は最終入場が17時30分で、午後遅くに行くと時間が足りない
  • ロカ岬は観光客が多く、碑の前の写真は順番待ちになる

まとめ

カスカイスの港から、ボカ・ド・インフェルノ、ギンショ、クレスミナ砂丘、ロカ岬、シントラまで。リスボンの西の海沿いを、1日でぐるっと回ってきました。

いちばんの思い出は、海沿いの道をキックボードで走った30分と、そのあとのムシャショのごはんです。晴れた日に行けて、本当にラッキーでした。

レガレイラ宮殿はもう少し時間をかけて見たかったので、次に来るときは、シントラだけで1日使うつもりです。