
特典航空券(マイルと交換して乗る航空券)の空席探しで、いちばん時間を取られるのは、カレンダーを何十日分も開いて見比べる作業だと思います。
私も特典を取るたびに、ここで何時間も溶かしてきました
実はこの「見て回る」部分は、Claudeのデスクトップアプリのブラウザ操作に任せられます。ログインや予約の確定、支払いは自分でやります。
この記事では、AIに任せる所と自分でする所の分け方、使える機能、そのままコピーして使えるプロンプト、それにANA・JALのサイトの規約で気をつけたい点を書いていきます。
- 使うもの
- Claudeのデスクトップアプリの内蔵ブラウザ、またはClaude in Chrome
- プラン
- 有料プラン(Pro・Maxなど)
- AIに任せる
- カレンダーを開いて回る・空席を表にまとめる
- 自分でする
- ログイン・空席待ちの登録・予約の確定・支払い
- ANA
- 「特典カレンダー」「ご予約・空席照会」(ログインが必要)
- JAL
- 「空席照会カレンダー」(ログインが必要)
- 守ること
- 各社のサイト利用規約に従う
目次
AIに任せる所と、自分でする所
線を引く基準は、お金・予約・ログインが動くかどうかです。見て回って表にするまではAI、そこから先はすべて自分。
これだけ決めておけば、変なことが起きる心配はぐっと減ります。

| 作業 | だれが | メモ |
|---|---|---|
| 会員ログイン | 自分 | パスワードはAIに渡さない |
| カレンダーを月ごとに開く | AI | 日付・区間・クラスを指定 |
| 空席を表にまとめる | AI | 日付・便名・マイル |
| 候補の日を開き直して確認 | 自分 | 最新の空席とマイル |
| 空席待ちの登録 | 自分 | ANAは国際線、JALは国際線ファーストのみ |
| 予約の確定・支払い | 自分 | 燃油・税金もここで確認 |
空席待ちの登録も、予約と同じ扱いにしておきます。ANAの空席待ちは片道1便までなので、どの便に入れるかは自分で決めたほうが迷いません。
使える機能
Claudeにブラウザを操作させる方法は、2つあります。どちらも、ページを開いて読むところから、クリックや入力までClaudeがやってくれます。
デスクトップアプリの内蔵ブラウザ
ClaudeのデスクトップアプリのCoworkには、ブラウザが組み込まれています。作業画面の横のパネルでサイトが開くので、Claudeが操作する様子を見ながら待てます。使っている間は、Claude Desktopを起動してオンラインにしておく必要があります。
- 対応macOS・Windows(Linuxはベータ)
- プランPro・Max・Team・Enterprise(組織の設定による)
- ログイン普段のブラウザとは別。ログインし直すか、サイトごとに普段のブラウザからログイン状態を取り込む
- 取り込み銀行やメールのサイトは、最初の状態でチェックが外れている
このあたりは、ちゃんと考えられているなと感じました!
Claude in Chrome
Claude in Chromeは、Chromeの拡張機能です。2026年8月26日から、有料の全プランで使えるようになりました。
自分のChromeで、今ログインしているアカウントのまま操作するのが内蔵ブラウザとの違いです。対応しているのはChromeだけで、実際のブラウザ操作にはデスクトップとの接続が必要です。
操作の承認と料金は、次のとおりです。
- 最初の設定Claude in ChromeのCoworkのサイドパネルは「Automatically approve」(Claudeが自分で操作を確かめながら進め、必要なときだけ止まる)
- 手で承認「Manually approve」にすると、操作のたびに自分で承認できる
- 内蔵ブラウザ初めてのサイトで操作する前に許可を求めてくる
- Pro月20ドル(約3,200円)、年払いなら月17ドル(約2,700円)相当
- Max月100ドル(約15,800円)か200ドル(約31,600円)
- 消費税日本では2026年4月から10%がかかる
先に決めておく条件と、AIに渡す前提
AIに頼む前に、条件を書き出しておきます。
条件があいまいなままだと、AIが同じページを何度も開くことになって、時間もアクセスも無駄になってしまいます。
- 出発空港の候補(羽田・成田、伊丹・関西・神戸など)
- 行き先と、乗り継ぎ地の候補
- 日付の幅(行きは2月1日〜14日、のように)
- クラスと人数
- 使えるマイルの上限
また、AIは各社の特典のルールを知らないことがあります。なので、前提もプロンプトに書いておきます。
| 前提 | ANA | JAL |
|---|---|---|
| 予約開始 | 355日前の9:00 | 360日前の0:00 |
| カレンダー | 特典カレンダー(ANA便のみ) | 空席照会カレンダー |
| 提携社 | カレンダーなし。日付ごとに検索 | 距離で必要マイルが決まる |
| 必要マイル | ゾーンとシーズンで固定 | 空席で変わる(ファーストは固定) |
JALの空席照会カレンダーは、前日の空席状況をもとにした目安です。
ANA・JALそれぞれの細かいルールは、ANA特典航空券の取り方とJAL特典航空券の取り方にまとめました。
手順
- ClaudeのデスクトップアプリでANAかJALのサイトを開き、自分でログインする。
- 承認の設定を選べるときは「Manually approve」にしてから、下のプロンプトに条件を入れて渡す。
- Claudeがカレンダーを月ごと・日付ごとに開いて回るのを、横のパネルで見る。
- 空席の一覧ができたら、候補の日を自分で開き直して、最新の空席とマイルを確かめる。
- 予約・空席待ちの登録・支払いを自分でする。
- 終わったら、内蔵ブラウザの航空会社のサイトからログアウトする。
途中でAIがログイン画面や確認コードの画面に当たったら、そこで止めてもらいます。これもプロンプトに書いておくと確実です。

コピーして使えるプロンプト
[ ]の中を、自分の条件に書き換えて使ってください。会員番号やパスワード、パスポートの番号は書かないようにします。
1. ANA国際線の特典カレンダーを見て回る
ANAのサイトの「特典カレンダー」で、ANA国際線特典航空券の空席を調べてください。ログインは私が済ませてあります。 ・区間:[東京(羽田・成田どちらでも)]→[シンガポール]、片道 ・クラス:[ビジネス]、人数:[1人] ・期間:[2027年2月1日〜2月28日] ・やること:カレンダーを開き、空席のある日を一覧にする ・結果の表:日付/便名/出発時刻/必要マイル(表示があれば) 守ること: ・「予約する」「空席待ち」など、予約に進むボタンは押さない(カレンダーの月を切り替えるのはよい) ・ログイン画面、確認コード、カード情報の画面が出たら、そこで止めて知らせる ・同じ検索を何度も繰り返さない。1つの条件は1回だけ開く
2. JALの空席照会カレンダーでマイルの少ない日を探す
JALのサイトの「空席照会カレンダー」で、JAL国際線特典航空券を片道で調べてください。ログインは私が済ませてあります。 ・区間:[東京]→[クアラルンプール]、片道 ・クラス:[エコノミー]、人数:[1人] ・期間:[2027年3月1日〜3月31日] ・この路線の基本マイルは[片道15,000マイル]です ・結果の表:日付/便名/必要マイル/「基本マイル」「追加あり(PLUS)」「見られなかった」のどれか ・必要マイルの少ない順に並べる 守ること: ・カレンダーの表示は前日時点の目安なので、「確定」とは書かない ・予約の画面に進むボタン、マイルを使うボタンは押さない ・ログインや確認コードの画面が出たら止めて知らせる
3. ANAの提携社特典を、乗り継ぎ地を変えて調べる
ANAのサイトの「ご予約・空席照会」で、提携航空会社特典航空券を調べてください。提携社の特典には特典カレンダーがないので、日付を1日ずつ入れて検索結果の画面まで見てください。ログインは私が済ませてあります。 ・出発:[東京]、到着:[セブ]、クラス:[ビジネス]、1人、片道 ・日付:[2027年3月20日〜3月24日]の5日間 ・乗り継ぎ地の候補:[シンガポール、台北、バンコク] ・結果の表:日付/乗り継ぎ地/便名と航空会社/各区間の出発・到着時刻(現地)/乗り継ぎ時間/必要マイル 守ること: ・検索結果の画面より先へは進まない ・1日1回ずつ、5日分の検索にとどめ、検索結果に出た便だけを表にする ・候補の乗り継ぎ地が出てこなかったときは「出てこなかった」と書き、空席なしとは書かない
4. 調べた結果を比べる
さっき作った表から、次の条件で候補を3つに絞ってください。 ・乗り継ぎ時間が[2時間以上・12時間以内] ・到着が[現地の22時まで] ・必要マイルが少ない順 ・表に無い項目は「未確認」と書き、推測で埋めない それぞれ、私が自分で開き直して確かめるときの検索条件(区間・日付・クラス)を書いてください。予約はしないでください。
AIは、空席があるかどうかを推測で書いてしまうことがあります。
表の各行に「画面で見た」か「見られなかった」かを書かせておくと、自分で確かめるべき所がはっきりします。
旅行のほかの場面(乗り継ぎ・ホテル特典・レシート整理など)で使うプロンプトは旅行のAIプロンプト集に、Claude・ChatGPT・Geminiの違いと料金は旅行・マイルに使えるAI比較にまとめています。
ANA・JALの規約と、アクセスの量
航空会社のサイトをAIに操作させるときは、各社のサイト利用規約に従います。ここは便利さよりも大事なところです。
- ANA許可なく、商用目的でソフトウェアなどのプログラムを使ってサイトの情報を取ったり、二次利用したりするのは禁止。サービスの運営や、ほかの利用者の利用を妨げる行為も禁止
- JAL自動のアクセスを名指しした条文は見当たらない。ほかの利用者の利用を妨げる行為や、JALが不適切と判断する行為は禁止
- ClaudeClaudeが行った操作の責任は利用者にある。第三者のサイトの利用規約(自動のアクセスの制限を含む)を守ることも入る
- 自分の旅行のための検索にとどめて、結果をほかのサイトに載せない
- 量は、人が手で見るのと同じくらいに。何か月分もの検索を何度も繰り返させない
- アクセスを断る画面や画像認証が出たら、そこでやめて自分で操作する
ちなみに、Claudeに画像認証(CAPTCHA)をすり抜けさせることも禁止されています。
ログイン情報と個人情報の扱い
パスワードはAIにチャットで渡さず、自分でログイン画面に入力します。
気をつけたいのは、内蔵ブラウザでログインしたサイトは、そのパソコンでの次の作業でもClaudeが使える状態になることです。
マイルはお金と同じように使えるので、調べ終わったらログアウトしておきます。
普段のChromeで使うなら、大事なアカウントにログインしていない別のプロファイルを使うのがおすすめです。
また、ページの中に、AIに向けた指示がこっそり書かれていることもあります。プロンプトインジェクションと呼ばれるものです。
Anthropicも対策を入れていますが、危険がゼロというわけではありません。頼んだことと違う動きをしたら、すぐに止めます。

AIの結果で見落としやすい所
- 燃油サーチャージと税金。検索結果ではなく、予約の途中の画面で出てくることが多いです。
- ANAの特典カレンダーに出るのはANA便だけ。提携している航空会社の空席は、別に探します。
- JALのカレンダーは、前日時点の目安です。予約画面ではマイルが違うことがあります。
- 空席は数分で動きます。表を作った時刻も書かせておきましょう。
乗り継ぐ空港のラウンジの営業時間や入れる条件も、AIが古い情報を返しやすい所です。
私の特典航空券で手間がかかった所
これまで取った特典をふり返っても、時間がかかったのはいつも席を探す所でした。そこがまさに、AIに任せやすい部分です。
2024年3月のセブ行きは、直行ではなく、シンガポールで乗り継ぐ形でビジネスクラスが取れました。往復で63,000マイルです(セブ行き特典の旅程)。
乗り継ぎ地を変えて何通りも調べるのは、本当に根気がいる作業でした!プロンプト3の形が、ちょうどこれに当たります。


2026年6月のNH885は、3月27日に空席待ちを入れて、席が出たのは5月11日でした(NH885の搭乗記)。
空席待ちが取れたかどうかはANAからのメールで分かるので、AIに何度も見に行かせる必要はありません。待っているあいだはそわそわしましたが、ここは気長に待つしかないところです
JALでは、2025年4月に新千歳とクアラルンプールのエコノミー往復を20,300マイルで取っています(JL723・JL724の特典の記録)。
日によって変わる必要マイルを見比べて、少ない日を探す。これがプロンプト2の形です。何日分も見比べるのは地味に疲れるので、ここを任せられたらかなり楽になると思います。
まとめ
AIに任せるのは、見て回って表にするところまで。ログイン、空席待ちの登録、予約の確定、支払いは自分でして、各社の規約の範囲で使います。
カレンダーを何十日分も開く手間が減るぶん、候補の日を自分の目で確かめる時間に回せます。
何時間も画面とにらめっこしてきた身としては、この使い分けだけでもありがたいと感じています。