ANA NH885(羽田→クアラルンプール)ビジネスクラスの座席7G。枕とブランケット
空席待ちで取れたNH885のビジネスクラス(2026年6月)

ANAの特典航空券は、搭乗日の355日前の9時から予約できます。国際線は2025年6月24日の予約分から片道でも取れるようになって、ANA便のビジネスなら日本⇔アジア2(シンガポール・クアラルンプールなど)が片道40,000マイルからです。

マイルとは別に、燃油サーチャージと税金は現金でかかります。ここを見落とすと「思ったより払うな…」となるので要注意です。

この記事では、必要マイル、予約できる時期、空席の探し方、空席待ち、提携社の特典、払い戻しを、私が実際に取った4回の特典と一緒に書いていきます。国内線、ANAの国際線、提携航空会社の便の4回で、必要マイルと現金で払った金額も載せました。

ANA機の窓から見た主翼とエンジン。翼にNO STEPの文字、下に雲と陸地
特典で乗った羽田→バンコクのNH847(2026年10月)
ANA特典航空券の基本
種類
国内線/ANA国際線/提携航空会社(スターアライアンスなど)
予約開始
搭乗日の355日前の9:00(日本時間)
片道
国際線も可(2025年6月24日予約・発券分から)
必要マイル
片道6,000マイルから(国内線・ローシーズン)
空席待ち
ANA国際線はできる。国内線はダイヤモンド会員(と同じ予約の同行者)だけ、提携社は不可
燃油・税金
有償の航空券と同額を現金で払う
払い戻し
1人3,000マイル、または3,000円
公式
ANA「特典航空券」
目次
  1. ANA特典航空券は3種類
  2. 国際線(ANA便)の必要マイル
  3. 提携航空会社の特典(スターアライアンス)
  4. 国内線の必要マイル(2026年5月19日搭乗分から)
  5. 予約できるのは355日前の9時から
  6. 空席の探し方
  7. 空席待ちと私のNH885
  8. 燃油サーチャージと税金
  9. 変更と払い戻し
  10. 家族の分を取るとき
  11. まとめ

ANA特典航空券は3種類

ANAのマイルで取れる特典航空券は、国内線、ANA国際線、提携航空会社の3つです。必要マイルの決まり方も、空席待ちができるかどうかも、種類ごとに違います。最初はここがややこしくて、私もしばらく混乱していました。

種類必要マイル空席待ち
国内線区間の距離とシーズン原則不可(ダイヤモンド会員は専用デスクで可)
ANA国際線ゾーンとシーズンできる
提携航空会社ゾーン(シーズンなし)不可

ANA国際線は、国際線の区間をすべてANAが運航する旅程のことです(日本国内の乗り継ぎ便も入れられます)。シンガポール航空やタイ国際航空などが1区間でも入ると、提携航空会社の特典になります。

国際線(ANA便)の必要マイル

ANA便の国際線は、行き先のゾーンと、ローシーズン(L)・レギュラー(R)・ハイシーズン(H)で必要マイルが決まります。2025年6月24日の予約・発券分からの表で、日本発着の往復はこうなっています。

ゾーン(主な都市)エコノミー往復ビジネス往復
アジア1(台北・香港・マニラ)17,000〜30,00048,000〜65,000
アジア2(シンガポール・KL・バンコク)30,000〜50,00080,000〜95,000
ハワイ35,000〜65,00080,000〜135,000
北米40,000〜72,000100,000〜165,000
欧州45,000〜78,000110,000〜180,000

左の数字がローシーズン、右がハイシーズンです。片道はほぼ半分で、たとえばアジア2のビジネス片道は40,000・42,500・47,500マイルです。

2026年のアジア路線のローシーズンは、1月5日〜2月13日、4月1日〜4月28日、5月11日〜6月30日。お盆や年末年始、ゴールデンウィークはハイシーズンです。休みを少しずらせるなら、ローシーズンを狙うだけでだいぶマイルが浮きます。

私の2026年6月のNH885(羽田→クアラルンプール、ビジネス)は片道40,000マイルでした。ちょうどローシーズンの、アジア2ビジネス片道の数字です。伊丹→羽田の国内線NH34も同じ特典に入れています。

羽田空港の搭乗口の案内表示。KUALA LUMPUR NH885 Now Boarding
ANA 787-9ビジネスクラスの座席7D。枕と毛布が置かれている
左はNH885の搭乗口(2026年6月)、右はNH801の座席7D(2024年3月)

国内線の乗り継ぎは、往路・復路それぞれ1回までになりました(前は2回)。地方空港から羽田・成田を通って海外へ行く形なら、今も1枚の特典で取れます。伊丹や神戸から乗ることが多い私には、ここが残ってくれたのはありがたいです。

提携航空会社の特典(スターアライアンス)

提携航空会社の特典にはシーズンがなく、ゾーンだけで決まります。国際線の往復2区間だけ(+日本国内の乗り継ぎ)ならZone 1-A、海外で乗り継ぐ旅程はZone 1-Bの表を使います。

Zone 1-B 発(往復)エコノミービジネス
アジア123,00043,000
アジア238,00063,000
北米55,000117,000
欧州62,000121,000

片道も2025年6月24日の予約分から取れます。乗り換えは、片道なら日本国内1回+海外2回まで。往復なら途中降機(24時間を超える滞在)を目的地以外で1回入れられます。

私は2024年3月に、成田→シンガポール→セブを行き、セブ→台北→那覇を帰りにして、ビジネスクラス4区間を往復63,000マイルで取りました。セブ行きでも、シンガポールを通るのでアジア2の63,000マイルです(旅程と付帯費用の記事)。

4区間ぜんぶビジネスでこのマイル数なので、取れたときは正直かなりうれしかったです!いろんな航空会社のビジネスに乗り比べられたのも、楽しい思い出になりました。

シンガポール航空A350中距離仕様のビジネスクラス座席。茶色の革張り
エバー航空A330-200のビジネスクラス座席。葉の模様の布張りの2席
同じ特典で乗ったシンガポール航空SQ900とエバー航空BR282(2024年)

2026年10月には、羽田→バンコク(NH847)、バンコク→フランクフルト(TG922)、フランクフルト→チューリッヒ(LH1196)などを1枚にして、121,000マイル+125,220円でした。欧州のビジネス往復と同じマイル数です。

タイ国際航空TG922ロイヤルシルクの座席14E。枕と袋入りのブランケット
TG922ロイヤルシルクのメイン。牛肉の煮込みとポテトグラタン
バンコク→フランクフルトのTG922(2026年10月)

海外で乗り継ぐ旅程は、乗り継ぎ空港での待ち時間も長くなりがちです。

なお、2026年5月19日搭乗分から、提携社の特典につなぐ日本の国内線はANA運航便だけになりました。アシアナ航空の特典は2026年12月16日搭乗分までです。

国内線の必要マイル(2026年5月19日搭乗分から)

ANAの国内線は、2026年5月19日搭乗分から新しい予約の仕組みに変わりました。特典の必要マイルは、片道1区間でこうなっています。

区間(例)LRH
東京⇔大阪・仙台6,0006,5009,000
東京⇔札幌・福岡7,0008,50010,500
東京⇔沖縄8,0009,50012,000
東京⇔石垣・宮古9,50010,50013,000

2026年のシーズンは、ローシーズンが12月1日〜23日、ハイシーズンが7月18日〜8月30日と12月24日〜31日です。24時間以内に乗り継ぐ2区間の旅程も、専用の表で取れるようになりました。

私が2025年12月に取った神戸→新千歳のNH577は、ローシーズンで7,000マイル+670円でした。このときはアップグレードポイントでプレミアムクラスに上げています(NH577の搭乗記)。朝の便で軽食の箱が出てきて、ちょっと得した気分でした。

神戸空港5番搭乗口の案内表示。札幌行きANA577便
NH577 プレミアムクラスの軽食の箱。野菜とハムのサンドイッチ
7,000マイルの特典で乗ったNH577(2025年12月)

ただ、国内線の特典はエコノミークラスだけで、プレミアムクラス(表記はファーストクラス)の特典はありません。新しい仕組みでは特典航空券のアップグレードもできなくなったので、上の席に乗りたいときは有償の航空券で取ることになります。あの使い方ができなくなったのは、ちょっと残念です

国内線には、週替わりで片道3,000マイルからの「トクたびマイル」もあります。毎月29日の「ANAにキュン!」で減額のマイルが出る月もあります。

予約できるのは355日前の9時から

  • 予約の受付搭乗日の355日前(出発日を含まない)の9:00から。国際線も国内線も同じ
  • 国際線の締め切り第一区間の出発96時間前まで
  • 国内線の締め切り搭乗の前日まで

提携航空会社は会社によって予約開始日が違うことがあって、便によっては予約開始日に特典の席が出ないこともあります。

往復で取るときは、帰りの便が予約できる日まで待たないといけません。行きの席を先に押さえたいなら、片道の特典で行きだけ取る手もあります。ただ、片道と往復の切り替えはあとからできないので、最初から片道2枚で取るつもりで決めておきます。

国際線の特典は、全区間の席が取れたらすぐに発券します。発券は1年以内に旅行を始める前提で、ウェブで発券すれば手数料はかかりません。

ANAのサイトでは「ご予約・空席照会」と「特典カレンダー」で空席を調べます。どちらもANAマイレージクラブへのログインが必要で、予約もログインしたまま「特典航空券の新規予約」から種類を選んで進めます。

特典カレンダーは日付ごとの空席を一覧で見られて、国内線とANA国際線にあります。これがあるだけでかなり探しやすいです。

「日付をずらす」「乗り継ぎ地を変える」「出発空港を変える」の3方向で探すイメージのイラスト
「日付をずらす」「乗り継ぎ地を変える」「出発空港を変える」の3方向で探すイメージ。イラスト(AI生成)

困るのは提携航空会社の特典です。特典カレンダーがないので、「ご予約・空席照会」で日付を1日ずつ入れて探すことになります。ここがいちばん面倒で、毎回根気がいります。

  • 日付を前後にずらす。特典の席は日によって出たり出なかったりします。
  • 乗り継ぎ地を変える。私のセブ行きは、直行ではなくシンガポール経由で取れました。
  • 出発空港を変える。羽田と成田、伊丹・関西・神戸を入れ替えて見ます。
  • 直前にも見る。出発が近づいてから席が出ることもあります。

何十日分もカレンダーを開いて回るのは、AIのブラウザ操作に手伝ってもらうこともできます。ログインや予約の確定は自分でする前提の手順を、AIで特典航空券の空席を探す記事にまとめました。どのAIを使うかは旅行・マイルに使えるAI比較に、そのまま使える頼み方は旅行のAIプロンプト集に書いています。

空席待ちと私のNH885

ANA国際線の特典は、席がない便に空席待ちを入れられます。片道につき1便までで、お預かりは第一区間の出発14日前までです。

席が取れたときだけ、登録したメールに連絡が来ます。取れなかったときの連絡はなく、期限が過ぎると自動で取り消されます。マイルと税金は発券のときに計算し直されます。

私の2026年6月のNH885は、3月27日に空席待ちを入れて、一度取り消して5月1日に入れ直しました。5月11日に「ご用意できました」と連絡が来て、国内線のNH34もそろった5月22日に発券しています。「ご用意できました」のメールを見たときは、思わず声が出ました!

日付したことマイル+現金
3月27日空席待ちを登録40,000+21,030円
5月1日取り消して再登録40,000+33,730円
5月11日席が用意できた—
5月22日国内線もそろって発券40,000+34,520円

必要マイルは40,000マイルのままでしたが、現金の支払い額は21,030円から34,520円まで上がりました。これはちょっと痛かったです。発券のときに燃油サーチャージや税金を計算し直すので変わることがある、というのはこういうことかと実感しました。

流れはNH885の搭乗記に、旅全体はクアラルンプール・ペナン・シンガポール7日間の旅行記に書きました。

往復で空席待ちをしていて片道だけ取れても、その片道だけを発券することはできません。帰りを別の特典にしたいときは、最初から片道で取っておきます。私も帰りはJALの特典にしました。

燃油サーチャージと税金

特典航空券でも、燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)は有償の航空券と同じ額がかかります。ANA便の日本発、1区間片道あたりの額はこうです。

路線(日本発)9〜10月発券11〜12月発券
欧州・北米55,000円62,000円
ハワイ35,800円38,500円
タイ・シンガポール・マレーシア27,300円32,000円
東アジア(韓国除く)14,300円15,100円

11〜12月発券分は、この記事を書いている10月の時点ではまだ政府に認可を申請中の額です。どちらの期間も、政府の燃料補助で軽くした額になっています。

効いてくるのは「いつ発券したか」です。申請どおり認可されれば、同じ便でも11月に発券すると10月より高くなります。

私の特典の現金部分は、2024年のセブ往復が42,860円、2026年のヨーロッパは125,220円でした。マイルで乗るとはいえ、ヨーロッパだとこれだけかかるのかと、正直ちょっとひるみました

NH801ビジネスクラスの和食の主菜。ご飯、味噌汁、梅干し、おかずの角皿
63,000マイル+42,860円の特典で乗ったNH801の和食(2024年3月)

変更と払い戻し

ANAの特典は、同じ区間なら日付や便を変えられます。区間・クラス・搭乗者、片道と往復の切り替えは変えられません。

種類日付・便の変更払い戻し
ANA国際線予約済みの便の出発前、かつ希望便の24時間前まで3,000マイルか3,000円
提携航空会社予約済みの便の出発前、かつ希望便の96時間前まで3,000マイルか3,000円
国内線予約済みの便の出発前、かつ希望便の前日まで3,000マイルか3,000円

予約済みの便が出発するまでに変えなかった場合、そのあとは変更できません。提携航空会社の特典をウェブで変えられるのは、未使用で第一区間の96時間前までです。

払い戻しは全区間が未使用で、第一区間の出発前まで。手数料を3,000円のカード払いにできるのは、国際線では2025年6月24日以降に予約・発券した分です。電話だとマイル払いだけになります。

有効期限が過ぎたマイルは、払い戻しても戻ってきません。期限が近いマイルで取った特典は、取り消すとそのまま失効するので気をつけてください。

神戸空港の搭乗口の案内表示。ANA416 TOKYO、出発時刻の変更
特典の国内線を前日夜の神戸発NH416に変えた日(2024年3月)

2024年のセブ行きでは、出発前に往路の国内線を伊丹7:05発のNH986から、前日21:05の神戸発NH416に変えています。同じ日にeチケットが送り直されてきました。前の晩のうちに移動できたので、当日の朝はだいぶ気が楽でした。

家族の分を取るとき

自分のマイルで家族の特典を取るには、先に「特典利用者」の登録が必要です。

  • 登録できる人配偶者・同性パートナー・2親等以内の家族(最大10人)
  • 変更・削除1人5,000マイル

5,000マイルはけっこう重いので、登録する人はよく考えてからにした方がいいです。家族のマイルを合わせて使うのは、ANAカードファミリーマイルなどの別の仕組みです。

マイルが少し足りないときは、カードのポイントを移して足す方法もあります。アメックスのポイントをANAマイルに移すときの年間の上限と参加費は、ポイントをマイルに移した記録にまとめています。

まとめ

ANAの特典は355日前の9時に予約が始まり、国際線は片道でも取れるようになりました。ANA便なら空席待ち、提携社なら乗り継ぎ地を変えて探す、という使い分けになります。

私のヨーロッパ行きは、121,000マイルに加えて現金が125,220円でした。マイルの表だけ見て喜んでいると、あとで燃油に驚くことになります。発券する月の燃油サーチャージも見てから決めると、迷わずにすむと思います。

探すのは手間がかかりますが、取れたときの喜びは格別です。次はどこへ飛ぼうか考えながら、またカレンダーとにらめっこしています。