日本のパスポートなら、観光でビザを取る国はあまりありません。そのかわり、アメリカのESTA、カナダのeTA、オーストラリアのETA、イギリスのETAのように、出発前にネットで申請する「電子渡航認証」が要る国がどんどん増えています。

私もこの数年で、ESTA、eTA、オーストラリアのETAを自分で申請してきました。行ったことのある国を中心に、どれが要るか、料金、有効期間、申請先を2026年10月の時点でまとめておきます。

行き先必要なもの料金有効期間
アメリカESTA40.62ドル(約6,400円)2年
カナダ(空路)eTA7カナダドル(約740円)最長5年
オーストラリアETA(アプリ)20豪ドル(約2,300円)12か月
イギリスETA20ポンド(約4,200円)2年
韓国K-ETA(2026年末まで免除)10,000ウォン(約1,100円)3年
ヨーロッパ30か国ETIAS(まだ始まっていない)20ユーロ(約3,500円)3年
ベトナム45日以内は不要--
有効期間は、どれもパスポートの期限が先に来ればそこで切れます。パスポートを新しくしたら取り直しです。
目次
  1. 申請は公式サイトか公式アプリから
  2. アメリカ(ESTA)
  3. カナダ(eTA)
  4. オーストラリア(ETA)
  5. 韓国(K-ETA)は2026年12月31日まで免除
  6. イギリス(ETA)と乗り継ぎ
  7. ヨーロッパのETIASはまだ始まっていない
  8. ベトナムは45日までビザなし
  9. やりがちな失敗
  10. まとめ

申請は公式サイトか公式アプリから

検索すると、公式より高い料金で申請を代わりにするサイトがたくさん出てきます。見た目が政府のサイトにそっくりなものもあって、初めてだと見分けがつきにくいと思います。

公式に直接申請すると決まった料金だけ、代行サイトを通すと上乗せがかかるイメージのイラスト
公式に直接申請すると決まった料金だけ、代行サイトを通すと上乗せがかかるイメージ。イラスト(AI生成)

アメリカは、代行サイトに払ったお金は返金できません。イギリスも、ほかのサイトはもっと高い料金を取ることがあると注意を出しています。

制度公式の申請先
ESTAesta.cbp.dhs.gov/ESTA Mobile
カナダ eTAcanada.ca
オーストラリア ETAAustralian ETA アプリ(内務省の案内)
イギリス ETAgov.uk/UK ETA アプリ
K-ETAk-eta.go.kr/K-ETA アプリ
ベトナム e-visaevisa.gov.vn

料金が冒頭の表より高かったら、公式ではないと思ってよさそうです。申し込む前に、アドレスが上の表と同じかも見ておくと安心です。

アメリカ(ESTA)

サンフランシスコ空港のラウンジのテラスから見た管制塔と、I♥SFOの壁画
サンフランシスコ空港(2026年8月)

2026年8月に、ユナイテッドのUA838で成田からサンフランシスコに入りました。このときはESTAです。2023年にはグアム、2024年には留学でアメリカ本土にも行っています。

観光や出張で90日以内なら、ビザのかわりにESTAを取ります。料金は2026年10月16日から、40.27ドル(約6,400円)から40.62ドル(約6,400円)に上がりました。有効期間は承認から2年です。

成田空港の窓の外に止まるユナイテッド航空の旅客機
成田空港のユナイテッド機(2026年8月)

アメリカで乗り継ぐだけでもESTAが要ります。顔写真やパスポートの読み取り、間違えやすい項目はESTAの申請方法に分けて書きました。

90日を超える滞在や、留学のようにESTAでは認められない目的のときは、ビザが要ります。私が取ったF-1ビザの流れはF-1ビザの申請の記事にあります。ESTAに比べるとずっと手間がかかって、ビザなしで行ける国のありがたさを実感しました

カナダ(eTA)

カナダプレイスの白い帆の屋根とピンクのVANCOUVERの文字
バンクーバーのカナダプレイス(2024年9月)

カナダは、飛行機で入るときと、カナダの空港で乗り継ぐときにeTAが要ります。車・バス・電車・船で入るときは要りません(サンピエール島・ミクロン島からの船など、一部の例外はあります)。

2024年9月、留学の帰りにデンバーからユナイテッドでバンクーバーに入り、1泊してAC23で関空に帰りました。空路なのでeTAが要り、7月下旬に公式サイトで申請しておきました。

料金は7カナダドル(約740円)で、パスポートの期限まで最長5年使えます。ほとんどは数分で承認のメールが来ます。この安さで5年使えるのは、かなりうれしいです!詳しくはカナダeTAの申請方法へ。

オーストラリア(ETA)

対岸から見たシドニー・オペラハウスと雲の多い空
シドニー(2026年8月)
金浦空港の到着通路にあるWelcome to SEOULの幕
金浦空港(2025年11月)

シドニーには2024年9月と2026年8月の2回行きました。ETAは2回ともアプリで自分で申請しました。

オーストラリアのETAは、制度の上ではビザの一つ(サブクラス601)です。スマホの「Australian ETA」アプリでしか申請できません。手数料は20豪ドル(約2,300円)で、12か月のあいだ何度でも入れて、1回の滞在は3か月までです。

パスポートのICチップをスマホで読み取るので、NFCが使えるスマホが要ります。最初は少し身構えましたが、やってみると案外すぐ終わりました。手順はオーストラリアETAの申請方法にまとめています。

韓国(K-ETA)は2026年12月31日まで免除

韓国のK-ETAは、日本を含む22の国・地域が一時的に免除されています。免除の期間は2026年12月31日まで延びました。

私が2025年11月にJALのJL95で金浦空港に入ったときも、免除の期間中でした。着陸から入国審査を通ってホテルに着くまで、50分弱です。何も申請せずに行けて、近い国の気軽さを感じました!

夜のソウルのホテルの前に立つ、COURTYARD BY MARRIOTT Seoul Botanic Parkの看板
金浦から着いたソウルのホテル(2025年11月)

免除の期間中でもK-ETAの申請はできて、取ると入国カードを出さなくてよくなります。その場合は10,000ウォン(約1,100円)の手数料がかかります。日本のパスポートで滞在できるのは90日までです。

2026年10月の時点では、2027年以降の案内はまだ出ていません。年明けに行く人は、出発前にK-ETAのお知らせを見ておくと確実です。

イギリス(ETA)と乗り継ぎ

イギリスは、日本のパスポートでも観光にETAが要ります。

料金は20ポンド(約4,200円)、有効期間は2年で、1回の滞在は6か月までです。申請はサイトか「UK ETA」アプリで、ふつうは1日以内、長いと3営業日ほどで、結果はメールで届きます。

ヒースロー空港の黒い壁の案内。エア・カナダのメープルリーフラウンジとシンガポール航空のシルバークリスラウンジ
乗り継いだヒースロー空港(2023年1月)

乗り継ぎだけなら、入国審査を通らずに空港の中(エアサイド)にいる場合はETAは要りません。入国審査を通って外(ランドサイド)に出る場合は要ります。分からなければ、航空会社に聞いておくのがいちばん確実です。

私は2023年1月に、リスボンからヒースローに着いてシンガポール航空のSQ321に乗り継ぎました。そのときのラウンジの話はTP1364の搭乗記に書いています。

ヨーロッパのETIASはまだ始まっていない

青空の下のフランクフルト中央駅の駅舎と、前を走る路面電車
フランクフルト中央駅(2026年10月)

ヨーロッパ30か国で使う予定のETIASは、2026年10月の時点でまだ動いていません。申請も受け付けておらず、始まる日は数か月前に知らされることになっています。何度も「そろそろ始まる」と聞いてきたので、いつになるのか気になるところです。

フランクフルトの高層ビルの前に立つ、星に囲まれた青いユーロ記号のモニュメント
フランクフルトのユーロのモニュメント(2026年10月)

始まると、料金は20ユーロ(約3,500円、払わなくてよい人もいる)、有効期間は3年です。滞在は今と同じく180日のうち90日まで。ほとんどは数分で結果が出て、遅いと4日、追加の書類を求められるとさらに延びます。

ETIASとは別に、入国と出国を記録するEES(Entry/Exit System)というしくみもあります。パスポートのスタンプのかわりに、指紋と顔の情報で出入りを記録するもので、ドイツ・フランス・スイス・ポルトガルなど29か国が対象です。スタンプが減っていくのは、記念が残らないようで少しさみしい気もします

晴れた日のリスボンの広場。芝生の先に記念塔と白い建物
リスボン(2023年1月)

私は2023年1月にパリとリスボン、2026年10月にフランクフルトとチューリッヒに行きました。2026年10月の旅はバンコク・フランクフルト・ルツェルン・チューリッヒ旅行記にあります。

ベトナムは45日までビザなし

曇り空の下のホーチミンのサイゴン・オペラハウスの正面
ホーチミンのサイゴン・オペラハウス(2023年7月)

日本のパスポートは、入国から45日までビザなしでベトナムに滞在できます。2023年8月15日に、それまでの15日から延びました。

私は2023年7月に、ベトナム航空のホーチミン乗り継ぎで2回入国しています。まだ15日までの頃でしたが、乗り継ぎの合間に街へ出るだけなら十分でした。そのときの話はホーチミン乗り継ぎの市内観光に書いています。

高い建物の窓から見下ろしたホーチミンの街。ガラス張りの高層ビルと低い建物の並ぶ街並み
ホーチミンの街(2023年7月)
  • 45日を超えるときe-visa(電子ビザ)を取る
  • e-visaの期間最長90日。1回入国か複数回入国を選べる
  • 申請先ベトナム出入国管理局のevisa.gov.vn。大使館はe-visaの手続きを手伝えない

やりがちな失敗

  • パスポート番号の打ち間違い。カナダは承認メールの番号とパスポートを見比べて、違えば申請し直しです。
  • パスポートを新しくしたのに、前の認証のまま出かける。どの制度もパスポートに結びついていて、更新したら取り直しです。
  • 代行サイトで申し込む。料金が高いうえ、アメリカは代行サイトに払った分を返金できません。
  • 家族の分をまとめて申請したつもりでいる。カナダとオーストラリアは1人ずつ、子どもや赤ちゃんの分も要ります。
  • 乗り継ぎだけだから要らないと思い込む。アメリカとカナダは、空港で乗り継ぐだけでも要ります。
  • 承認の前に飛行機を予約する。オーストラリアとカナダは、先に認証を取っておくのが安心です。

まとめ

電子渡航認証はどれもネットやアプリで済んで、ESTAの入力の目安も23分ほどです。それでも認証が無いとチェックインで止められてしまうので、行き先が決まったら公式サイトかアプリで早めに申請しておくのがいちばん確実です。

自分で何回か申請してみて、思ったよりずっと簡単だなというのが正直な感想でした。パスポート番号だけしっかり見直せば、まず失敗しないと思います。